- 質の高いLPを作るために、どんな質問をすればいいかわからない
- ヒアリングシートに盛り込むべき必須項目を知りたい
- ヒアリングをスムーズに進めるためのコツを知りたい
こんな悩みにお答えします。
効果的なランディングページ(LP)を制作するには、クライアントへの丁寧なヒアリングが欠かせません。
しかし、何から聞けばよいか分からず、手探りで進めている方も多いのではないでしょうか。質の高いヒアリングができなければ、認識のズレが生じ、手戻りやトラブルの原因にもなりかねません。
上記のような悩みを解決すべく、この記事では以下の内容をお伝えします。
- LP制作でヒアリングシートを用意する3つの目的
- ヒアリングシートに盛り込むべき必須項目10選
- 成果につながるヒアリングシートを作成する3つのポイント
- ヒアリングの質を格段に上げる5つのテクニック
- LP製作のヒアリングシートについてよくある質問
最後まで読めば、LP制作を成功に導くためのヒアリングシートの作り方から、実践的な質問のコツまですべて身につきます。
まずは本記事を参考に、ご自身のヒアリングシートの項目を見直すことから始めてみましょう。
LP制作でヒアリングシートを用意する3つの目的
LP制作におけるヒアリングシートは、プロジェクトの土台を作る設計図のような役割を担います。ヒアリングシートを用意する目的は、単にクライアントの要望を聞き出すだけにとどまりません。
ヒアリングシートを通じて質問を重ねることで、クライアント自身も気づいていなかったビジネス上の課題や、LPで達成したい本当の目的を明確にできるからです。
また、制作会社とクライアントの間で、以下のような認識を具体的にすり合わせる効果もあります。
- LPの目的
- ターゲット
- デザインイメージ
この最初の段階で共通認識をしっかりと固めておくことが、後々の手戻りを防ぎ、プロジェクト全体の成功確率を大きく高めます。つまり、ヒアリングシートは、成果の出るLPを制作するための羅針盤と言えるでしょう。
主に3つの重要な目的について、それぞれくわしく解説します。
顧客が抱える本当の課題を明確にするため
ヒアリングシートを用意する1つ目の目的は、クライアントが抱える本質的な課題を明らかにすることです。
なぜなら、「LPを作りたい」という要望の裏には、必ず下記のようなビジネス上の目的が存在するからです。
- 「売上を上げたい!」
- 「新規顧客を獲得したい!」
- 「ブランドの認知度を高めたい!」
ヒアリングシートに沿って質問を掘り下げることで、クライアント自身がまだ言語化できていない、より深いレベルでの課題やニーズを引き出すことができます。
表面的な要望だけでなく、事業全体の目標を理解することで、その達成に本当に貢献できるLPの企画・提案へとつなげられるのです。
LPのデザインや構成における認識のズレを防ぐため
2つ目の目的は、LPのデザインや構成に関する認識のズレを未然に防ぐことです。
「かっこいいデザイン」や「インパクトのある構成」といった言葉のイメージは、人によって大きく異なるからです。
こうした抽象的な要望をそのまま受け取ってしまうと、制作後に「思っていたものと違う」というミスマッチが生じる原因となります。
ヒアリングシートでは、以下のような点について具体的に確認することで、制作側とクライアントが同じ完成イメージを共有できます。
- ターゲット層の好み
- ブランドイメージ
- 参考サイト
目線をしっかり合わせておけば、デザインの方向性が明確になり、スムーズな制作進行が可能になります。
制作後のミスマッチによる手戻りをなくすため
3つ目の目的は、制作の終盤で発生しがちな手戻りをなくし、プロジェクトを効率的に進めることです。
制作が始まってから仕様の変更やコンテンツの追加が発生すると、スケジュールに遅れが生じ、余計なコストがかかる原因となります。
そのため、ヒアリングシートを使ってプロジェクトの初期段階で必要な情報をすべて洗い出し、LPの目的や要件、仕様について双方で合意しておくことが重要です。
これにより、制作後の大幅な修正や作り直しといったミスマッチを防ぎ、スムーズな進行と納品を実現できます。
結果として、制作の効率が上がり、クライアントとの信頼関係も深まります。
ヒアリングシートに盛り込むべき必須項目10選
成果の出るLPを制作するためには、網羅的で質の高いヒアリングが不可欠です。
ここでは、LP制作のヒアリングシートに必ず盛り込むべき10個の必須項目を紹介します。
- 会社の基本情報
- LP制作の目的と目標(KGI・KPI)
- ターゲット顧客に関する情報
- 訴求したい商品・サービスの詳細
- デザインの方向性
- コンテンツ内容
- 素材(テキスト・画像・動画など)
- 技術的な仕様・環境
- LP公開後の運用
- 予算と希望納期
これらの項目をテンプレートとして活用することで、ヒアリングの質が向上し、クライアントとの認識のズレを防げます。
これから紹介する項目をベースに、自社のサービスやクライアントの特性に合わせてカスタマイズしてみてくださいね。
①会社の基本情報
LPの方向性を決めるうえで、まずはクライアントの会社に関する基本情報を深く理解する必要があります。
具体的には、会社名や所在地といった基本的な情報はもちろん、企業理念やビジョンなどもヒアリングします。
たとえば、以下のような項目をヒアリングしましょう。
- 会社名
- 所在地
- 事業内容
- 企業理念
- ビジョン
- ブランドが持つ世界観
- 事業の強み
- 会社の歴史
これらの情報は、LP全体のトーン&マナーやデザインの方向性を決める際の重要な判断材料となります。また、会社の個性をLPに反映させることで、ユーザーからの信頼感を醸成し、ブランディング効果を高めることにもつながります。
パンフレットや会社案内サイトなど、既存の資料も共有してもらうと、より理解が深まります。
②LP制作の目的と目標(KGI・KPI)
まずは、「なぜLPを作るのか?」について、その最終的なゴール(KGI:重要目標達成指標)を明確にします。
たとえば、「商品Aの売上を月間100万円達成する」「セミナーの申込者数を50人集める」といった具体的な数値目標です。
さらに、そのKGIを達成するための中間指標(KPI:重要業績評価指標)も設定します。具体的には、コンバージョン率(CVR)やクリック率(CTR)、問い合わせ件数などを決めます。
目的と目標が明確でなければ、どのようなコンテンツやデザインが最適なのか判断できず、成果の出ないLPになってしまうからです。
③ターゲット顧客に関する情報
LPは誰に情報を届けたいのかを明確にしないとメッセージが響きません。そのため、ターゲットとなる顧客の情報を詳細にヒアリングします。
年齢や性別、職業、居住地といった基本的な属性に加え価値観、ライフスタイル、趣味、情報収集の方法なども重要です。
特に、「どんな悩みを抱えているのか」「何を解決したいと思っているのか」といったターゲットのインサイトを深く理解することが求められます。
この情報をもとに具体的な人物像(ペルソナ)を設定することで、ターゲットの心に刺さるキャッチコピーやコンテンツを盛り込んだページを作成しやすくなります。
④訴求したい商品・サービスの詳細
LPの主役である商品やサービスについて、その魅力を余すことなく伝えるために詳細な情報をヒアリングします。
商品・サービスの概要や特徴、価格はもちろんのこと、開発経緯やこだわり、他社製品と比較した際の圧倒的な強み(USP:独自の売り)を明確にすることが重要です。
また、ターゲット顧客がその商品・サービスを利用することで、どのようなメリット(ベネフィット)を得られるのかを具体的に掘り下げます。
既存の資料やパンフレットも参考にしつつ、LPで最も伝えたいメッセージの核となる部分をクライアントと共有します。
⑤デザインの方向性
LPの第一印象を決定づけるデザインは、ユーザーの離脱率に大きく影響します。
そのため、クライアントが希望するデザインの方向性を具体的にすり合わせる必要があります。
たとえば、以下のようにクライアントが目指すテイストを確認しましょう。
- 「シンプルで洗練された雰囲気」
- 「親しみやすく温かい感じ」
- 「高級感があり信頼できるイメージ」
使用したいメインカラーやサブカラー、フォントのイメージ、ブランドイメージを損なわないための禁止事項(レギュレーション)もヒアリングします。
このとき、参考としたい競合他社のLPや、まったく別の業界でもイメージに近いWebサイトをいくつか挙げてもらうと、認識のズレが少なくなります。
⑥コンテンツ内容
LPでターゲットの購買意欲を高めるために、LP内にどのような情報をどの順番で表示するかを決定します。
ヒアリングを通じて、下記のようなLPに盛り込みたいコンテンツの要素を洗い出します。
- 商品の利用メリットを伝えるキャッチコピー
- 権威性をアピールするための実績やメディア掲載歴
- 安心感を与えるお客様の声や導入事例
- 購入の後押しとなるQ&A
- 今が行動する理由と伝えるキャンペーン情報
これらのコンテンツ内容を事前に確認することで、LP全体のストーリー構成が明確になり、ユーザーをゴールへとスムーズに導くための効果的な流れを設計できます。
⑦素材(テキスト・画像・動画など)
LP制作で使用する素材の準備についても、ヒアリングシートで明確にしておくべき重要なポイントです。
下記のような素材を、クライアント側で用意できるのか、それとも制作側で準備する必要があるのかを確認します。
- ロゴデータ
- 商品写真
- イメージ画像
- 動画
- お客様の声
- 原稿となるテキスト
この項目で責任の所在をはっきりさせておかないと、後から「素材が足りない」「想定外の撮影費用がかかる」といったトラブルにつながる可能性があるため注意しましょう。
素材の提供有無やその内容、制作側で対応する作業範囲を事前にすり合わせることで、スムーズな制作進行と予期せぬ費用の発生を防げます。
⑧技術的な仕様・環境
LPを公開するための技術的な要件や環境についても、事前に確認が必要です。
たとえば、以下のような点です。
- LPを公開するサーバーやドメインの情報
- スマートフォンでの表示に対応するレスポンシブデザインの要否
- お問い合わせフォームの設置
- WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)を導入してクライアント側で更新するかどうか
また、アクセス解析を行うためのGoogle Analyticsなどのタグ設置についてもヒアリングしておきます。
これらの技術的な仕様を最初に固めておくことで、開発段階での手戻りを防ぎ、スムーズな公開が可能になります。
⑨LP公開後の運用
LPは公開してからがスタートであり、成果を最大化するためにはその後の運用が欠かせません。
ヒアリングの段階で、以下のようにLP公開後の運用計画についても確認しておきましょう。
- LPへの集客方法(リスティング広告やSNS広告など)
- 公開後の効果測定や分析を誰が担当するのか
- 定期的なコンテンツの更新や改善(A/Bテストなど)を行う予定はあるか
公開後の運用まで見据えてLPを設計しておけば、広告との連携をスムーズにしたり、効果測定しやすい構造にしたりするなど、より戦略的な制作が可能になるからです。
⑩予算と希望納期
クライアントがLP制作にかけられる予算の上限と、いつまでにLPを公開したいのかという希望納期を具体的にヒアリングします。
予算によって、実装できる機能やデザインの作り込み、コンテンツの量などが変わってくるからです。
プロとして、予算内で最大限の効果を発揮できるプランを提案するためにも、この情報収集は不可欠です。
また、希望納期を把握することで、現実的な制作スケジュールを立て、無理のないプロジェクト進行を計画できます。
成果につながるヒアリングシートを作成する3つのポイント
LP制作の成功に欠かせないヒアリングシートですが、ただ項目を並べるだけでは十分な効果を発揮できません。
クライアントから本質的な情報を引き出し、プロジェクトを円滑に進めるためには、シートの作り方そのものに工夫が必要です。
ここでは、以下の3つの重要なポイントを解説します。
- 専門用語を避け、誰でも理解できる言葉で質問する
- 回答の負担を減らすために選択肢を用意する
- 一度作って終わりではなく定期的に内容をアップデートする
成果につながる質の高いヒアリングシートを作成するためにチェックしておきましょう。
専門用語を避け、誰でも理解できる言葉で質問する
ヒアリングシートを作成するときは、専門用語の使用を極力避け、誰が読んでも理解できる簡単な言葉で質問を作成することが重要です。
制作側では日常的に使う「コンバージョン」や「ファーストビュー」といった言葉も、クライアントにとっては馴染みがない場合があります。
これらの専門用語は「商品購入や問い合わせなどの成果」「ページを開いて最初に表示される画面」のように、具体的な言葉に置き換える配慮が必要です。
特に、Webやランディングページの知識が豊富でない担当者でも安心して回答できるよう、わかりやすさを最優先に考えましょう。
回答の負担を減らすために選択肢を用意する
質の高い情報を引き出すためには、クライアントが答えやすい質問形式を工夫することも大切です。
すべてを自由記述にすると、回答者は何をどこまで書けばよいか迷ってしまい、記入の負担が大きくなるからです。
たとえば、デザインの方向性を聞く質問では、以下のような選択肢を用意すると、イメージを伝えやすくなります。
- 「シンプル」
- 「高級感」
- 「ポップ」
- 「親しみやすい」
また、「はい/いいえ」で答えられる質問を交えたり、記入例を示したりすることで、回答のハードルを下げ、より具体的で質の高い情報をスムーズに得られるようになります。
一度作って終わりではなく定期的に内容をアップデートする
ヒアリングシートは、一度作成したら完成というわけではありません。
プロジェクトを進める中で、「この質問では意図が伝わりにくかった」「この項目も最初から聞いておけばよかった」といった改善点が見つかるはずです。
過去の案件を振り返り、得られた気づきを反映させて、ヒアリングシートの内容を定期的に見直し、アップデートしていきましょう。
市場のトレンドや新しい技術の登場に合わせて質問項目を追加・修正することで、常にヒアリングの質を高め、より精度の高いLP制作へとつなげられます。
ヒアリングの質を格段に上げる5つのテクニック
優れたヒアリングシートを用意しても、それを使いこなすスキルがなければ宝の持ち腐れです。
実際のヒアリングの場では、シートに書かれた質問をするだけでなく、より深く、正確な情報を引き出すための工夫が求められます。
ここでは、対面やオンラインでのヒアリングをより有意義なものにするための、実践的な5つのテクニックを紹介します。
- 事前送付したヒアリングシートに回答を記入してもらっておく
- 深掘り質問により顧客自身も気づいていない課題を引き出す
- デザインの参考サイトを複数準備し、イメージを具体化する
- 必要に応じて積極的に提案する
- ヒアリング後に決定事項と認識の相違がないかを再確認する
こちらもすべて押さえておきましょう。
事前送付したヒアリングシートに回答を記入してもらっておく
ヒアリングの時間を最大限に有効活用するために、事前にヒアリングシートを送付し、クライアントにわかる範囲で回答を記入してもらうことをおすすめします。
これにより、クライアントは事前にプロジェクトについてじっくり考える時間ができ、より整理された情報を得られるからです。
制作側も、当日は基本的な情報の確認作業に時間を割くのではなく、記入内容を元にした深掘りの質問や、議論すべき点に集中できます。
お互いにとって準備が整った状態でヒアリングに臨めるため、議論の質が高まり、非常に効率的です。
深掘り質問により顧客自身も気づいていない課題を引き出す
ヒアリングシートの回答は、あくまで出発点です。
その回答に対して「なぜそのように考えたのですか?」「もう少し具体的に教えていただけますか?」といった深掘り質問を投げかけることが重要です。
5W1Hを意識して質問を重ねることで、クライアント自身もまだ明確に言葉にできていなかった本質的な課題や、潜在的なニーズを引き出すことができます。

「いつ(When)」「どこで(Where)」「誰が(Who)」「何を(What)」「なぜ(Why)」「どのように(How)」
このプロセスを通じて、プロジェクトの本当の目的がより鮮明になります。
デザインの参考サイトを複数準備し、イメージを具体化する
デザインに関する要望は、「スタイリッシュに」や「温かみのある感じで」といった抽象的な言葉で語られがちです。
このような言葉の認識のズレを防ぐために、制作側からいくつかテイストの異なる参考サイトを提示し、具体的なイメージをすり合わせるのが効果的です。
「このサイトの、どの部分がイメージに近いですか?」「この配色や写真の使い方はどう感じますか?」と視覚的な情報をもとに質問することで、クライアントの頭の中にある曖昧なイメージを、より具体的に捉えることができます。
必要に応じて積極的に提案する
ヒアリングは、クライアントの要望を聞くだけの場ではありません。Web制作のプロフェッショナルとして、積極的に提案を行うことも重要な役割です。
なぜなら、クライアントの要望が、必ずしもLPの目的を達成するために最適とは限らないケースもあるからです。
その際は、ユーザー視点やマーケティングの専門知識に基づき、「その内容であれば、このような見せ方の方がよりターゲットに響きます」「ご希望のイメージを実現するには、〇〇を使う方法もあります」といった代替案や改善案を提示しましょう。
このような積極的な提案は、より成果の出るLP制作へと導き、クライアントの目的達成に貢献できるでしょう。
ヒアリング後に決定事項と認識の相違がないかを再確認する
ヒアリングの最後には、その場で決まったことや重要なポイントを要約し、クライアントと認識が合っているかを再確認しましょう。
「本日のヒアリングの結果、〇〇という目的で、△△な層をターゲットに、□□という方向性で制作を進める、という認識でお間違いありませんか?」といった形で、口頭で確認します。
さらに後日、詳細な議事録を作成して送付することで、言った言わないのトラブルを未然に防げます。
この丁寧な確認作業が、お互いの安心感とプロジェクトのスムーズな進行につながるのです。
LP製作のヒアリングシートについてよくある質問
ここまでLP制作におけるヒアリングシートの重要性や作り方、そしてヒアリングのテクニックについて解説してきました。
しかし、実際に運用するうえでは細かな疑問や悩みはつきものです。
特によく寄せられる質問とその回答をまとめましたので、あらかじめ確認しておきましょう。
LP制作のヒアリングシートを作るメリットは?
LP制作においてヒアリングシートを作成するメリットは大きく分けて3つあります。
第一に、クライアントと制作側との間で、プロジェクトの目的やゴールに対する共通認識を形成できる点です。これにより、完成イメージのズレを防ぎます。
第二に、制作する前に必要な情報を網羅的に確認できるため、途中で質問が発生したり、完成後に大幅な修正が必要になったりする手間の削減につながり、プロジェクトが効率化します。
第三に、クライアントの要望を正確に汲み取った効果の高いLPを制作できるため、最終的な満足度の向上に直結します。
これらの効果により、円滑なLP製作と成果の最大化が期待できます。
ネット上に出回るテンプレを使うときの注意点は?
インターネット上で無料で手に入るヒアリングシートのテンプレートは、項目を考える際の参考になり非常に便利です。
しかし、それをそのまま使用する際には注意が必要です。
多くのテンプレートは汎用的に作られているため、特定の業界や、個別のプロジェクトが抱える特有の課題に対応できない場合があるからです。そのまま使うと、本当に聞くべき重要な項目が漏れてしまい、情報の深掘りができなくなる可能性があります。
テンプレートはあくまで土台と考え、自社の強みや制作スタイル、クライアントの状況に合わせて、質問項目をカスタマイズして使用しましょう。
まとめ
今回は、LP制作を成功に導くためのヒアリングシートについて、その役割から必須項目、作成のポイント、そしてヒアリングのテクニックまでを網羅的に解説しました。
LP制作におけるヒアリングシートは、クライアントとの認識を合わせ、手戻りを防ぐ設計図の役割を果たすものです。
網羅的で質の高い質問をするには、以下の要素をヒアリングシートに反映させましょう。
- 会社の基本情報
- LP制作の目的と目標(KGI・KPI)
- ターゲット顧客に関する情報
- 訴求したい商品・サービスの詳細
- デザインの方向性
- コンテンツ内容
- 素材(テキスト・画像・動画など)
- 技術的な仕様・環境
- LP公開後の運用
- 予算と希望納期
また、ヒアリングシートを作成する際は、以下の3点に気をつけましょう。
- 専門用語を避け、誰でも理解できる言葉で質問する
- 回答の負担を減らすために選択肢を用意する
- 一度作って終わりではなく定期的に内容をアップデートする
ヒアリングするスキルも非常に重要です。ヒアリングする際は、以下の5点を意識してみてください。
- 事前送付したヒアリングシートに回答を記入してもらっておく
- 深掘り質問により顧客自身も気づいていない課題を引き出す
- デザインの参考サイトを複数準備し、イメージを具体化する
- 必要に応じて積極的に提案する
- ヒアリング後に決定事項と認識の相違がないかを再確認する
LPの成果は、ヒアリングの質によって大きく左右されると言っても過言ではありません。質の高いヒアリングシートは、クライアントとの信頼関係を築き、成果の出るLPを制作するための強力な武器となります。 この記事で紹介した項目やポイントを参考に、ご自身のヒアリングシートを見直し、ブラッシュアップしてみてくださいね。